ゲバラ


キューバ革命の立役者であるのみならず、その生き方やカリスマ性から、没後50年を経た今なお根強い共感を与え続けるチェ・ゲバラ(本名:エルネスト・ラファエル・ゲバラ)。“永遠の革命家”“旅する革命家”と評される彼は、じつは“永遠の写真少年”でもあった。「司令官になる前、僕は写真家だった」と自負するように、フィデル・カストロ(元キューバ国家元首兼首相)に出会う前のゲバラは、メキシコの街頭写真家として観光客相手に1枚1ペソで、写真を撮っていたことさえあったそうだ。
旅すがら、戦いの狭間、ゲバラは愛機「ニコン S2」などで感性の赴くままに、風景の1コマ、人々との出会い、そして、変身した自分自身をもフィルムの上に刻んでいた。1967年にボリビアの地で銃殺されるまで、カメラを手元から離すことはなかったようだ。
今回の写真展では、1954年から63年にかけてチェ・ゲバラが写した約240点の写真群を日本初公開。中にはキューバ工業相時代に訪れた日本の広島や愛知で撮った貴重な写真や、家族を写した微笑ましいスナップショットも含まれている。
(記事:CAPAカメラネット ニュースフラッシュ 2017.07.31 UP より)