マイケル・サンデル教授 震災を語る

4月22日、ハーバード大学の学生主催のシンポジウムで、マイケル・サンデル教授は参加者と議論を交わした。
「震災で生まれた日本への共感は、国境や文化を超えた共同体意識が芽生えるきっかけになる」そう訴える教授に、参加者はそれぞれの意見をぶつけた。
シンポジウムの後、マイケル・サンデル教授はメディアの取材に応じた。「膨大なエネルギー消費に依存する物質的に豊かな生活様式をどうするか、我々がどんな社会に住みたいかという価値観が問題になる。」「私のアドバイスは、思慮深く、丁寧な議論をすること。絶対に議論を避けてはならない。社会が直面する困難な課題について、賛否両派が相互に敬意を持って、公然と討議できれば民主主義は深まる。」「建設的な議論をする枠組みの設定を担うのは政治指導者にその責任があるが、しばしば機能しない。有権者が望まないからだ。メディアも意義ある議論を定義する義務がある。」(朝日新聞2011年4月24日朝刊7ページ国際面13版より抜粋)